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魔女:「そりゃあ、お仕事に使うんだよ、お嬢ちゃん。」

フヂちゃん:「どんなお仕事?」

魔女:「隠れてする仕事だから、あんまり他人には云えないけどね。」「お嬢ちゃんには特別に、少し教えてあげようか。」

フヂちゃん:「うん、知りたい!」

魔女:「例えば、女の子のヒゲの先を、チョキンとハサミで切って、失敬したりするね。」「それも、身分の高い女の子ほどいいね。」「例えば、どこかの国の王女様のヒゲとか・・・」

フヂちゃん:「え〜、女の子にヒゲなんて、生えないのに!」

魔女:「あれ、この子は、世の中の事は何でも知ってるような、口ぶりだね。」「自分にヒゲが無いからって、どうして他の子にヒゲが無いって、云えるんだい?」

フヂちゃん:「・・・・・」

お父さん:「ヒゲの生えた王女様って、どちらの国の方ですか?」

魔女:「それは云えないよ。」「何せ珍しいヒゲだからね、みんなが欲しがるから、王室も警備を固めていてるけれど、私のカクレミノがあれば、なんて事ないさ。」

お母さん:「それで、切ったヒゲは、どうされるんですか?」

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ヒゲの王女
# by yamadorikoubou | 2012-02-16 03:06 | 未分類 | Trackback | Comments(1)

魔女:「そ〜んなこと!」「ただの女の子に、教えられないね。」

フヂちゃん:「・・・」

魔女:「お嬢ちゃん、魔法の材料や方法はね、大人のだ〜いじな秘密だから、簡単に他人に教えちゃいけないんだよ。」

お父さん:「そりゃあ、私も残念だな。」

魔女:「ウフフ、でもねぇ、お嬢ちゃんのその格好が、私は気に入ったからね。」「少しだけおしえてあげても、いいよ。」

フヂちゃん:「うん、知りたい!」「それぢゃあ、あの、後ろのソデムが背負ってる包みは何?」




魔女:「あれはね、ミノガのミノ綿が入ってるんだよ。」「・・・千匹分はあるかねぇ。」

フヂちゃん:「ミノ綿で、何を作るの?」

魔女:「そりゃあ、隠れミノさ!」「この森で採れる、ミノ綿で作った隠れミノが、一番上等なんだよ。」

フヂちゃん:「カクレミノって、なに?」

魔女:「姿が見えなくなる着物さ。」「一着分作るのに、ミノ綿が7千匹分は必要かね。」

お父さん:「じゃあ、足りないんですか。」

魔女:「いやいや、あれは補修分だよ。」「色々使って、痛むからねぇ。」

フヂちゃん:「使うって・・・何に使うの?」

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何に使おう?

フヂちゃん:「向こうから、ソチがいっぱい来るよ。」

お母さん:「ソデムね。山の仕事をしてるのよ、きっと。」

フヂちゃん:「あ、あの人、私と同じような格好してる。」

あの人:「おや・・・可愛い魔女さんだね。」「こんにちは。これから帰る所かい?」

フヂちゃん:「私、魔女じゃないの。」「それに、これから行く所です。」

お父さん:「山頂にあがって、ピクニックするんですよ。」

あの人:「へえ、そうなの。」「山の向こうはず〜っと続く樹海だよ、魔女じゃないお嬢ちゃん。」「迷子にならないように、気をつけるのが良いね、ウフフ。」

お父さん:「貴方は、魔法使いのようですが、随分とソデムを連れてるんですね。」

あの人:「この森は、魔法の材料がいっぱいあるからね。」「年に1回、森に入って集めるんだよ。」「一年分だから、人手が沢山居るけれど、こう云う森には、普通の人間は入れないからねぇ。」
「そうでしょう?お嬢ちゃんの、お父さん」

お父さん:「そうですね、普通の人は、嫌がりますね。」

フヂちゃん:「魔女さん、魔法の材料って、どんな物?」

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ボタンの魔女

フヂちゃん:「あ〜スゴイ!これ、全部葉っぱ?」

お父さん:「山の上の方から落ち葉が谷に集まって、川みたいになって流れ落ちるのよ。」

フヂちゃん:「落ち葉の滝ね〜。」

お母さん:「流れる音は、水の滝と同じよ。」

お父さん:「この森の木は物凄く数が多いから、一年中こうやって、落ち葉が色んな場所で流れてるんだよ。」

フヂちゃん:「他にもあるの?船を浮かべたりも、出来るの?」

お父さん:「もっと大きい川もあるよ。そこは専用の船もあるけど、落ちたら浮かんで来れないから、危ないんだ。」

フヂちゃん:「え〜、葉っぱで溺れるんだ。」「でも、船には乗ってみたいね。」

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フヂちゃん:「あ〜、お母さん、ほら見て!」「木の上に、カワイイ虫がいっぱい!」

お母さん:「・・・これ、ナメクジ?」

フヂちゃん:「わぁ見て、すごい虫の息のケムリ。」「お父さん、これも森の香りね〜。」

お父さん:「フヂちゃん、それはニオイナメクジって云って、危険を感じると、クサイクサイ臭いのガスを、吹き出すのよ。」




フヂちゃん:「あ〜〜、ホント、クサイね〜〜〜。」

お母さん:「森の香りって、良いニオイばかりじゃあ、ないのね。」

フヂちゃん:「うん・・・。」

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へコキナメクジ

フヂちゃん:「わぁ〜!すごくいい臭い。私、こういうの好き!」

お母さん:「ほんと、良い香りね〜。生き返る感じ。」

フヂちゃん:「これ、何の臭い?木の臭い?」

お父さん:「木だけでなくて、森の生き物全部が、成長する時に出す息の臭い。」

フヂちゃん:「生き物って、鳥とか、リスとか?」

お母さん:「虫とか、菌とか。」

お父さん:「それから、森の生き物が、死んで腐っていく臭い。」

フヂちゃん:「え〜、それはイヤ。」

お母さん:「でも、フヂちゃんの足元の土は、良い香りがするでしょ?」

フヂちゃん:「うん。」

お母さん:「それは、ほとんどが、葉っぱが枯れて、腐ったもので出来てるのよ。」

お父さん:「この山の地力が強いのは、この土のお陰でもあるね、きっと。」

フヂちゃん:「じゃあ、葉っぱが腐って、魔法ができるんだ。」

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アリとか
# by yamadorikoubou | 2011-11-03 00:55 | 未分類 | Trackback | Comments(0)

者掌さんが笛を鳴らすと、電者はまた、ヘトヘトと動き始めました。

フヂちゃん:「電者は、しゃべれないけど、笛の音の意味は、わかるのね。」

お母さん:「そうね、ちゃんとお勉強してるのよ。」

フヂちゃん:「さようなら〜、者掌さん。」

お母さん:「さようなら〜、電者さん。」

フヂちゃん:「またね〜。」

お父さん:「さあ、手続きも済んだから、これから森に入るよ。」

フヂちゃん:「お父さん、どんな手続きしたん?」

お父さん:「この森はね、魔法が強いから、黙って入っちゃイケナイのよ。」

フヂちゃん:「あの人達は、警察なん?」

お父さん:「警察じゃないけど、森の見張りの人やね。」

フヂちゃん:「ふ〜〜ん・・・。」

お母さん:「さあ、フヂちゃん、森に入りましょ。」

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何となく、怪しい展開

フヂちゃん:「わぁ〜!木がすごいねぇ〜!」

お父さん:「この辺りの山は、魔法の地力が強くてね、木がとても大きく育つのよ。」

フヂちゃん:「ちりょくって、なに?」

お父さん:「地面が持ってる、魔法の力の事・・・その強い魔法の地力を吸い上げてるから、この山で採れた木で、永久駒を作ると、とても良く廻るんよ。」

フヂちゃん:「永久駒って、乗り物を動かす時に使う、心臓みたいな物ね。」

お父さん:「そうね、乗り物の心臓だね・・・フヂちゃんは、上手い事云うね。」

お母さん:「この山はね、歩くだけでも、とても楽しいのよ、フヂちゃん。」

者掌さん:「宵町駅に到着いたしま〜す。」「お降り口は、右側でございま〜す。」

フヂちゃん:「わ〜!木の上の駅!!すてき〜!!!」

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フヂちゃん:「わぁ〜、随分山の中に来たね〜。」

お母さん:「フヂちゃん、お父さんのお話に夢中で、外の景色、全然観てなかったでしょ。」

お父さん:「もうすぐ、宵町駅に着くね。」

フヂちゃん:「駅に着いたら、どうするん?」

お母さん:「駅から宵山の山頂まで、歩いて行って、お弁当を食べるのよ。」

フヂちゃん:「ヨイヤマって、どんな山なん?」

お母さん:「色んな魔法のかかった、面白い山よ。」「でも、迷子になり易いから、気を付けてね、フヂちゃん。」

フヂちゃん:「え〜、迷子になるん?」

者掌さん:「間もなく〜宵町駅に到着いたしま〜す。」

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お出口は右側です

お父さん:「肉体を持った大きなソチは「ソドム」、人間と同じソチは「ソデム」と呼ばれるようになってね・・・」

お父さん:「それが不思議な事に、身体の大きさは全く違うのに、身体の重さは、二人とも同じでね、大体20キロくらいしか、ないんだよ。」

フヂちゃん:「それで、者掌さんは身軽なのね〜。」

お父さん:「だけどね、頭の中身は違っていてね。」

フヂちゃん:「中身って?」

お父さん:「元々そうなのか、殻と一緒に中身が少し、痛んでたのか、解らないけれど・・・ソドムのほうは、言葉を理解したり、話したり、する事が出来なくてね・・・」

お父さん:「一方、ソデムのほうは、人間と同じくらいの知能を持っててね、言葉を覚えて、人間の社会に馴染む事も出来たんだよ。」

フヂちゃん:「ぢゃあ、最初に生まれたナムチは、どうだったの?」

お父さん:「ナムチはね、身体は小さいけれど、とても頭が良くて、人間より知能が優れてたらしいよ。」

フヂちゃん:「ナムチは、生まれてからどうなったの?」

お父さん:「それはね、今度また、ゆっくり話してあげるね。」


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