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お父さん:「その2つの殻付きの脳はね、今から150年くらい前に、外国の考古学者達が、王宮の遺跡から発掘したのよ。」

フヂちゃん:「そこにあるって、何でわかったん?」

お父さん:「古い文字で書かれた、伝承を解読して、場所が解ったんだって。」

フヂちゃん:「ふ〜〜ん。ぢゃあその人達は、それで電者を作ろうと、思ったのね。」

お父さん:「いやいや・・・それがもっと、違った事に利用される為に、発掘されたんだけどね。」「でも、先ずはその殻付きの脳を、元通りにする事から、始めないといけなかったのよ。」

フヂちゃん:「あ、そうか。バンコが壊してたのよね。」


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# by yamadorikoubou | 2011-09-08 02:04 | フヂちゃん
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お父さん:「新しく生まれた命はね、「小さく賢い者」という意味の、「ナムチ」という名前を貰ったの。」

フヂちゃん:「あ、ぢゃあ、人より小さな身体の生き物だったのね。」

お父さん:「うん。身長が40センチくらいだったらしいよ。」「でも、その当時の人達は、他の壊れた2つの殻付きが、人より大きくなったり、同じ大きさになったりする、違いが有る事を、知らなかったのよ。」

フヂちゃん:「なんで?」

お父さん:「だって、その2つの殻付き脳は、王宮の倉庫の奥深くにしまい込まれたまま、数千年の間、土の中で眠っていたからね。」

フヂちゃん:「あとから、誰かがそれを見付けて、解ったの?」

お父さん:「どうすれば、そうなる事が、解ると思う?」

フヂちゃん:「あ〜〜〜!大きな身体になる殻付きって・・・」

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# by yamadorikoubou | 2011-09-06 00:52 | フヂちゃん
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お父さん:「まだまだ、オロチから後の話しがあるのよ・・・王様はね、殻の無い脳が失敗の原因と知ると、もう一度バンコ神のお祀りをして、殻の付いたクルミを供えたの。」

フヂちゃん:「ぢゃあ今度は、殻の付いた脳が3つ貰えたのね。」

お父さん:「ところがね、殻付きのクルミを供えられた事に、腹を立てたバンコ神は、殻付きの脳を人間に授ける時に、天から地上に投げつけて、よこしたものだから、3つのうち、2つが壊れてしまってね・・・。」

フヂちゃん:「あ〜あ、勿体ない。」


お父さん:「それでも、術者達は、バンコ神から授かった、残り1個の殻付き脳を、ソチの頭に埋め込む事が出来たのよ。」
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フヂちゃん:「ソチは、またオロチみたいに、大きくなったの?」

お父さん:「実はね、バンコ神が人間に投げてよこした、3つの殻付きの脳はね、人間より大きくなる生き物、人間と同じ大きさの生き物、人間より小さな生き物、の3つの種類があったのだけど、その中で割れずに、人間の手に渡ったのは・・・。」


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# by yamadorikoubou | 2011-09-03 21:36 | フヂちゃん
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フヂちゃん:「それで、そのオロチと、電者と、何の関係があるん?」
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# by yamadorikoubou | 2011-08-31 22:18 | フヂちゃん
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お父さん:「3匹のオロチ達はね、死ぬまでに街中の食糧を食べ尽くすほど、食べたのだけど、それぞれが違う物を好んで食べたのね。」

フヂちゃん:「どんな物?」

お父さん:「一匹は穀物倉庫の穀物、一匹は魚や野菜、果物なんかの、お店に並んでる物、もう一匹は、肉とか・・・人間の血!」

フヂちゃん:「え〜、それイヤ!!吸血鬼みたい。」

お父さん:「それが死んだ身体になると、すぐにドロドロに溶け出して、街中が凄い有様になってしまったのよ・・・」

お父さん:「・・・それで、王様はすぐ役人に、オロチの死骸を街の外に運ぶように、命じたのだけどね・・・」

お父さん:「その作業のさなか、腐ったオロチの身体からね、突然!沢山の害虫が湧き出るように、生まれたんだよ。」

フヂちゃん:「害虫って、どんなのが?」

お父さん:「穀物を食べたオロチの身体からは、コクゾウムシやイナゴ、魚や果物を食べたオロチの身体からは、ハエやゴキブリ・・・」

フヂちゃん:「え〜!ゴキブリって、その時に生まれたん?」

お父さん:「・・・そうなのよ。それから、肉や血を食べたオロチからは、蚊やアブが、生まれたんだよ。」

フヂちゃん:「・・・わたし、やっぱりバンコって、嫌いだなぁ〜。」

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# by yamadorikoubou | 2011-08-30 22:25 | フヂちゃん
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お父さん:「バンコ神から貰った、殻の無い脳を頭に入れて、始めて肉体を持った3匹のソチは、身体の大きさも、人間を遥かに超える大きさになってね・・・」

お父さん:「・・・それを王様も、役人も術者も皆、喜んで、名前も『大きな人』という意味の、オロチと名付けてね、上手く飼い馴らせようとしたんだけど、生まれたその日の内に、オロチは3匹とも、おかしな動きを見せ始めて、術者の云う事を、全く聞かなくなったのよ。」

フヂちゃん:「なんで?」

お父さん:「実はね、バンコ神から貰った脳が、殻に守られてなかったせいで、オロチの体温で直ぐに、腐ってきてたのね。」

フヂちゃん:「あ、じゃあ、殻付きのほうが、良かったんだ。」

お父さん:「うん・・・オロチ達は、とうとう街に出て暴れ出したので、王様は仕方なく、兵隊を出してオロチを退治させようとしたけれど、腐り出したとは云え、神様から貰った脳を持つオロチ達を、退治する事は中々、難しかっただろうね。」

フヂちゃん:「オロチは、みんな死んだん?」

お父さん:「うん。でもね、オロチの頭に埋めた脳が、完全に腐るまでの3日間、オロチ達は街で暴れまくってね、333人もの兵隊が、死んだらしいよ。」

フヂちゃん:「でも、オロチも死んで、街の人達は、安心ね。」

お父さん:「ところがね、罪深い人間の行いの報いはね、そうたやすく消えないのよ。」

フヂちゃん:「え〜、まだなんかあるの?」

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# by yamadorikoubou | 2011-08-29 03:23 | フヂちゃん
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お父さん:「神話の中でバンコ神はね、小さな生き物を作った時に、クルミの実を使って、脳を作ったの・・・」

お父さん:「・・・その神話を元にして、神官達はバンコ神に、沢山のクルミの実のお供えをして、その代わりにクルミの大きさの、小さな脳を授けてくれるようにって、お祈りをしたの。」

フヂちゃん:「おそなえって?」

お父さん:「大事なお客さんが、おうちに来たら、美味しい物でおもてなしするでしょ?・・・」

お父さん:「・・・それと同じで、バンコ神にお願いするのに、バンコ神の好きな、クルミの実を沢山お供えしたんだけどね・・・」

お父さん:「・・・神官達は、バンコ神が食べ易いように、硬いクルミの殻を砕いて、柔らかい実だけを、供えたんだよ。」

フヂちゃん:「じゃあ、バンコ神は喜んだね。」

お父さん:「うん、それでもバンコ神はね、食事は一度に3粒しか、食べられなかったんだけど、お供えのお礼に、小さな柔らかい脳を3つ、人間に与えてくれたんだ。」

フヂちゃん:「じゃあ、お祀り大成功ね!」

お父さん:「ところがね、それがとんでもない事に・・・」

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# by yamadorikoubou | 2011-08-27 02:31 | フヂちゃん
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お父さん:「王様がね、神儀官に命令すると、神殿では神官達が、祭祀の準備をするの。」

フヂちゃん:「ジンギカンとシンカンって、どう違うの?」

お父さん:「神儀官はね、役人や神官を使って、国を治める仕事をする人。神官は神殿で、実際にお祀りをする人。」

お父さん:「その頃の神殿はね、積み木を積んだみたいな建物のてっぺんに、細長ーい煙突が、空に伸びていてね、その周りには大きな4本の煙突が立っていて、お祀りの時には、神様を呼ぶ為の、良い香りの香が焚かれたのよ。」

お父さん:「それでね、神殿の中には、神官達が、バンコ神へのお供えに、沢山のクルミを運んだそうよ。」

フヂちゃん:「なんで、クルミなん?」

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# by yamadorikoubou | 2011-08-26 01:11 | フヂちゃん
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お父さん:「ソチが生み出されてから100年近く、それぞれの時代の偉い人達がね、ソチの身体を何とか、フワフワした影の様な物から、ちゃんと触れる肉体を持つ生き物にしようと、努力したらしいよ。」

フヂちゃん:「どんな事をしたん?」

お父さん:「ソチの心臓の、種を色々変えてみたり、炎の種類を変えてみたり、燻す鉱物や樹脂、唱える呪文の内容なんかを、出来る限りの組み合わせで変えて、試したけれど・・・」

お父さん:「・・・その内に、実際にソチを生み出す術者達がね、どうしても、大事な物が、ソチには一つ欠けている事に、気が付いたの。」

フヂちゃん:「大事な物ってなに?」

お父さん:「何でしょう?・・・それはね、ソチの頭の中には、脳が無いって事なのよ。」

お父さん:「それでね、術者達は国王に、大きなお祀りをして、神様からソチの脳を授かるように、頼んだのだけれど、でも、それは本来はやってはイケナイ事なのよ。」

フヂちゃん:「何で?」

お父さん:「難しい事だけど・・・神様の仕事を人間がする事への、畏れとかね、未だ良く解ってない命に、心を与えてしまって、悪い事が起らないか、とかね・・・」

お父さん:「それで、術者達と、国の法律を司る祭儀官って人達とが、国王の前で討論を行ってね、結局王様が出した答えは、『バンコ神から脳を授かり、ソチに与えよう』という事だったのよ。」

フヂちゃん:「あ〜、またバンコ?」

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# by yamadorikoubou | 2011-08-25 00:13 | フヂちゃん
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お父さん:「炎の中の影から生まれた、この生き物は、(小さな命)という意味で、ソチと呼ばれたのよ。」

お父さん:「ソチが生み出された頃の、王様や呪術家達はね、ソチを何かの役に立てようと、色々と研究したようだけど、昔の知識と術学では、小さく軽いソチに、大きな仕事を与える事は出来なくてね・・・」

お父さん:「・・・唯一、ソチに与えられた役割は、小さなペットとして、王族や貴族なんかの、お金持ちの家で飼われる事だったのよ。」

お父さん:「ソチの心臓になってる穀物の種は、一粒で一日しか、命の炎を燃やせないから、ソチの飼い主は毎日、一粒の穀物を与えていたのね。」

お父さん:「それでも、ソチの寿命は長くて3週間くらい、だったらしいよ。」

フヂちゃん:「寿命が終わると、どうなるの?」

お父さん:「ソチは、穀物の燃えカスばかりを、僅かに残して、煙になって消えて行くんだって。」

フヂちゃん:「え〜、煙になるのは、悲しいね。」

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# by yamadorikoubou | 2011-08-24 02:39 | フヂちゃん